「オマエラ、軍隊シッテルカ!?」ほぼ読了。


韓国には徴兵制度があるが、その実体験を記した本。
やっぱり訓練時期から二兵、一兵、上兵と昇進していくにつれ記述量も減るんだなあ。最初が一番辛いということか。


それにしても軍隊生活は人格形成において有効なものなのか、逆に不利になるのだろうか。軍隊に入ったころは生活に精一杯で、慣れてきても世間のことに興味が減り、バカになると書いている。また、新兵教育で優しくしているとたるんでしまうので、理不尽なシゴキを含めて厳しく接する必要がある。
規律のためには理不尽な暴力が必要なのだろうか。


もし仮に軍事力が不要になった世界になったとして、軍隊的教育方針が人類にとって有用なものなのかどうか気になる。あぁ、きっと不幸だけど有用な面も多いんだろうなあ。
というのは、たとえば戦争は人類の科学力を進歩させてきたという事実があり、戦争が無くなればきっと科学が進歩する速度は落ちるはず。また各種の芸術や文学は抑圧された背景から生まれてきているものが多い。きっと経済的に裕福で不幸が少ない世界になれば、後世に残る偉大な芸術作品は出にくくなるんじゃないかなと思う。
でも私の考えでは、科学や芸術の進歩が遅れようとも、不幸が少ない世界の方が望ましいと考えている。


オマエラ、軍隊シッテルカ!?―疾風怒涛の入隊編
オマエラ、軍隊シッテルカ!?―疾風怒涛の入隊編