星新一さんの「殿さまの日」は間違いなく私が最大級に好きな作品の一つ。
若干決められた枠を超えられない陰鬱な感じもあるが、淡々と殿さまの心情と日常を描くのが心に染みる。
特に「武術を修めていない他藩の大名を見て気の毒に思っていた。しかしあるとき、そのような優越感が自分のすきであることに気が付いた。その心を押さえられるようになったとき、剣術の指南番にはじめてほめられた」というフレーズがとてもよい。